管理栄養士ブログ

鉄と女性の不定愁訴の関係

こんにちは、管理栄養士の尾上です。

女性には月経があるため、鉄分を多く含んだ血液が数日間に渡って出血してしまう状態が、ほぼ毎月続きます。
これによって慢性的に鉄分が不足している方がとても多いのです。

今回は、鉄と女性の不定愁訴の関係について解説していきたいと思います。

女性に必須の鉄

ダイエット中の女性が無理な食事制限をすることで、十分な鉄分がとれずに貧血で倒れてしまう、という話をよく聞きます。

また、妊娠をすると赤ちゃんに酸素や栄養素を運ぶために多くの血液が必要になります。

その間、母体は鉄分が不足し、出産後にも母乳を作るためにたくさんの血液が使われることから、鉄不足の状態が続きます。

その後、更年期に入ると女性ホルモンの減少により自律神経が乱れることが原因で、貧血になる方がとても多くみられます。

このように女性の体は、変化するライフステージの中でも慢性的に鉄分が不足しやすい状況下にあることがわかります。

鉄のはたらき

 体内の鉄の働きは大きく分けて、1.赤血球の生成、2.エネルギーの生産、3.抗酸化作用の3つがあります。

1.赤血球の生成

鉄が不足して赤血球の生成が妨げられると、体内は酸欠状態になり、めまい、息切れ、動悸に加え、疲れ、倦怠感、脱力感などの、いわゆる貧血の症状が起こります。

2.エネルギーの生産

また、鉄はエネルギーを生み出す過程において、必須の酵素の活性に深く関わっています。
鉄が足りないと、エネルギーの生産が十分に行われないため、倦怠感、脱力感、うつ等の不定愁訴の原因になると考えられています。

3.抗酸化作用

さらに、鉄は活性酵素の一つである過酸化水素を分解する酵素の成分となり、抗酸化に働きます。
他にも、鉄はコラーゲンの生成、免疫機能の維持、タンパク質の代謝などに働いています。
女性は月経や妊娠、出産により鉄が大きく失われるため、男性よりも多くの鉄を必要とします。また、ホルモンバランスが乱れる更年期でも同じことが言えます。

鉄が含まれる食材

レバー、魚、貝類、大豆、ゴマ、海藻、緑黄色野菜など、鉄を含む食品は数多くあります。


食品中の鉄には、動物性食品に多く含まれるヘム鉄と、植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄があります。


ヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも吸収がいいので、鉄の摂取には効果的です。

上手な摂取方法

ヘム鉄のほうが吸収率は高いため、より効率的に鉄分を摂りたい場合は動物性食品から摂ることをおすすめします。

また、ビタミンCは鉄分の吸収を促進させるため、一緒に摂るのもいいでしょう。

鉄分が多く含まれている食べ物は、レバーや牛の赤身肉、貝や豆類、大根の葉や小松菜などの青菜です。

レバーは臭みが苦手な方も多い食材ですが、カレー粉等で炒めるとスパイスが効いて食べやすくなりますし、梅煮にすると臭みも和らぎ、ビタミンCも一緒に摂ることができます。

小松菜や大根の葉はお浸しやお味噌汁などに入れるのも簡単でおすすめです。

鉄不足を解消する治療法はある?

通常体内で余った鉄は、フェリチン(貯蔵鉄)に合成され、細胞内に貯蔵されます。

鉄が不足している場合には、鉄はフェリチンから合成されてヘモグロビンなどの合成に使われます。

女性の鉄不足解消のためには、貯蔵鉄である血清中のフェリチンを増やす必要があります。

鉄の補給には吸収率のよい「ヘム鉄」がお勧めです。

まとめ

鉄不足による不定愁訴にお悩みの方、更年期障害の症状に思い当たる方は一度、専門の医師にご相談することもおすすめします。
今回は鉄と女性の不定愁訴の関係について解説しました。

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