管理栄養士ブログ

夏場の食中毒予防について

こんにちは、管理栄養士の尾上です。

夏場は湿度や気温が高くなり、細菌が増えやすいので、特に細菌性の食中毒に注意が必要です。

食中毒の原因となる細菌には沢山の種類がありますが、特に注意したいのが、鶏肉や牛肉などに付着する「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157やO111等)」です。

外食だけでなく、家庭の食事でも食中毒が発生していますので、正しい知識を身につけて食中毒を防ぎましょう。

カンピロバクターとは

特徴
・鶏、牛、豚の腸管内などに存在する
・少量の菌数でも発症する
・熱や乾燥に弱い

原因食品
・とりわさ、鶏刺しなどの生肉料理
・加熱不足の焼き鳥等
・菌のついた手指・器具によって二次汚染された食品

症状
喫食後1日から7日(平均2日~3日)で発症 します。
主な症状は、吐き気や腹痛、水のような下痢で初期症状は風邪と間違われることがあるります。
多くの患者は1週間程度で治癒しますが、抵抗力の弱い子供や高齢者は重症化しやすいです。
カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを引き起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合もあります。

腸管出血性大腸菌(O157、O111等)とは

特徴
・牛などの腸管内に生息
・増殖時にベロ毒素を産生する
・少量の菌数でも発症する
・土壌、下水、人間のし尿など自然界に広く分布
・熱や消毒に弱い

原因食品
・生または加熱不足の牛レバー、牛肉等
・菌のついた手指、器具によって二次汚染された食品
・消毒されていない水(井戸水、湧水など)

症状
食べてから1日から14日(平均3日~5日)で発症。
腹痛や水のような下痢、出血性の下痢を引き起こします。
溶血性尿毒症症候群(HUS)を併発し、腎機能障害や意識障害などを発症する場合もあります。

食中毒予防の3原則

食中毒を予防するには、「つけない」「増やさない」「殺菌する」という3原則が重要です。

つけない
生肉や手指に通常存在する細菌が食中毒の原因となることがあります。
まずはそのような菌を、食べる状態の食品に「つけない」ことが重要です。

増やさない
少量では食中毒を引き起こさない細菌も、高温多湿の環境によって増殖すると食中毒の原因となります。
細菌が増殖する前に食べきる、または細菌が増殖しないように保管方法に気を付けることが必要です。

殺菌する
熱に強い細菌や毒素もありますが、増える前に殺菌してしまえば最近は死滅して食中毒は起きることはなく、毒素の生成もその時点でストップします。
調理における殺菌は「加熱」が基本です。

家庭で気を付けること


食中毒は、家庭でのちょっとした油断からも起こります。
とくに注意したいのは、次の点です。

食品の保存
冷凍・冷蔵が必要なものは買い物から帰宅したらすぐ保存する。
肉や魚は汁がほかに付かないようにポリ袋などに入れる。
冷凍庫や冷蔵庫の温度が上がらないよう開閉は少なくする。

食品の調理
調理の前に必ず手を十分に洗う。
冷凍品の解凍は室温でしない(冷蔵庫で解凍する)。
一度解凍したものを再び冷凍しない。
肉や魚に触れた手で、生野菜に触れない(その都度手を洗う)。
肉や魚を扱うまな板と、生野菜などを扱うまな板を別にする(まな板の両面に分けて使う)。
肉や魚を扱った包丁やまな板はすぐに洗う。
生野菜は流水でよく洗う。
加熱すべきものは十分に加熱する。
調理中はペットに触れない(サルモネラ属菌はペットからも感染する)。

食事
作ったら早めに食べる(O-157は室温で15分放置すると、2倍以上に繁殖する)。
刺身などは食べる直前に冷蔵庫から出して盛り付ける。
少しでもおかしい味がしたら、食べずに捨てる。

調理器具などの管理
まな板と包丁、スポンジなどは洗剤で洗うだけでなく、熱湯をかけて消毒する(週に3回程度)。
まな板は時々、日光に当てて消毒する。
ふきんは漂白剤にひと晩つけて消毒し、汚れがひどいものは交換する。

お母さんがけがをした手でおにぎりを作り、傷口の細菌から家族が食中毒を起こした例もあります。梅雨のこの時期、食べ物の扱いにはいつも以上の気遣いが必要です。

まとめ

食中毒は命にかかわることもある危険なものです。

腹痛や下痢、嘔吐などで食中毒が疑われるときは放置せず、医療機関を早めに受診しましょう。

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